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春のセンバツ出場校の決め方は?聖隷クリストファー落選の理由を考察

聖隷クリストファー高校が2022年、甲子園で行われる選抜高校野球大会に落選したことで物議を醸しています。

このニュースを見て、そもそも、「春の甲子園」センバツの出場校はどのようにして選ばれるのか?というあたりが気になったので調べてみました。

春のセンバツ出場校の決め方をおさらい

聖隷クリストファーはなぜ落選したのか

聖隷クリストファー高校・春のセンバツ落選

静岡県の聖隷クリストファー高校が春のセンバツに落選しました。

聖隷クリストファー高校は、秋の高校野球東海大会で準優勝し、2022年春の選抜高校野球大会に出場することが有力視されていました。

東海地区は2枠の出場枠がありますが、前年の東海大会の優勝校・準優勝校が選出されないのは44年ぶりという異例の事態となっており、高野連に抗議が殺到しています。

何より、頑張った選手たちが報われない結果となってしまいました。

これには、ダルビッシュ有選手も苦言を呈しています。

「不透明な選考方法」と報道にありましたが、そもそも春の選抜高校野球の出場校の選考ってどのようにやっているのか?というあたりが気になったので、調べてみました。




春のセンバツ出場校の決め方をおさらい

春の選抜高校野球の選考方法について調べてみました。

夏は、都道府県ごとの地区大会の優勝校が出場しているのは皆さんご存知かと思いますが、春はどうやって決めているのか、私も知りませんでした。

そもそも、春の選抜高校野球って全都道府県から出場していないですよね。

どういう仕組みなのでしょうか。

今回・第94回の出場校は全部で32校。

選考委員会が選考するという仕組みになっています。

選考委員会は選考基準を以下に定めています。

(1)大会開催年度高校野球大会参加者資格規定に適合したもの。
(2)日本学生野球憲章の精神に違反しないもの。
(3)校風、品位、技能とも高校野球にふさわしいもので、各都道府県高校野球連盟から推薦された候補校の中から地域的な面も加味して選出する。
(4)技能についてはその年度の新チーム結成後よりアウトオブシーズンに入るまでの試合成績ならびに実力などを勘案するが、勝敗のみにこだわらずその試合内容などを参考とする。
(5)本大会はあくまで予選をもたないことを特色とする。従って秋の地区大会は一つの参考資料であって本大会の予選ではない。

Wikipediaより引用

となっています。試合結果だけではなく、試合内容も選考に関係すると書かれていますね。

選考の内訳は以下の通りです。

一般選考28校
・北海道 1
・東北 2
・関東・東京 6
・東海 2
・北信越 2
・近畿 6
・中国・四国 5
・九州 4

明治神宮大会枠1校

21世紀枠3校

一般選考

一般選考は、前年秋季大会の成績を考慮して地区ごとに決められます。

1枠しかない北海道は優勝校、2枠あるところ(東北や東海など)は決勝進出校、4校枠の地域はベスト4に残った高校が選ばれるのが常ですが、例外もあるようです。

6枠あるところはベスト4プラス、ベスト8で目覚ましい活躍をした高校が出場します。

明治神宮大会枠

明治神宮大会枠は、地区大会上位校が出場する神宮大会で優勝した高校の属する地区から1校選ばれます。

大会で優勝した高校が自動的に「神宮枠」で出場できるわけではなく、優勝した高校の地区で最後に選ばれた高校が「神宮枠で選出」という形になるようです。

21世紀枠

そして21世紀枠は、ベスト16またはベスト32まで残った高校で、各都道府県が推薦した高校の中から3校選ばれます。

毎日新聞は選考基準について、

「少数部員、施設面のハンディ、自然災害など困難な環境の克服・学業と部活動の両立・近年の試合成績が良好ながら、強豪校に惜敗するなどして甲子園出場機会に恵まれていない・創意工夫した練習で成果を上げている・校内、地域での活動が他の生徒や他校、地域に好影響を与えている」学校を選出する

と公表しています。

 

今回問題になっているのは、一般枠の東海地区。聖隷クリストファー高校は秋の大会で決勝に進んだのに選ばれなかったことで、物議を醸しています。

代わりに?選ばれた岐阜の大垣日大はベスト4進出という成績でした。

選考基準を定めてはいますが、いまいちふわっとした感じではっきりしないので、今回のような問題が起きてしまいました。

もっとわかりやすい、誰もが納得するような基準だといいのですが。

鬼嶋一司東海地区選考委員長「甲子園でどのチームがしっかりした戦いができるか。勝つ可能性が高いかを基準に判断をしている」

う~ん、なんとも曖昧な感じです。



聖隷クリストファー高校はなぜ落選?

聖隷クリストファー高校は、秋の大会で準優勝しましたが、選考基準によると秋の大会の成績はあくまで参考で、この結果通りになるものではないというニュアンスで書かれていますね。

要は、選考委員会の胸三寸であるということなのでしょうか。

東海地区でセンバツ出場経験がある指導者の方が、センバツの選考に関わった方から聞いたお話で、選考には以下のような傾向があったようです。

「センバツは人口やチーム数の少ない県が出場枠を独占するのを避けたい雰囲気がある。選考委員の中で力のある人の発言で場の雰囲気が流される傾向がある」

「東海地区の代表が静岡県の2校だけになることに高野連は抵抗があったのではないか」

東海3県を差し置いて、静岡から2校選ばれることを高野連はよく思わなかった、という線が濃厚です。

過去にも似たような事例があったようです。

2002年、福井商業が秋の北信越大会で準優勝したにもかかわらず、センバツに選ばれたのは、ベスト8の別の高校でした。この時の理由は「投手力の差」だったそうです。

準優勝した学校よりも、ベスト8で敗れた学校の方が投手力があったとみなされたということですね。

大会の成績という目に見えた基準で選ぶべきではないかと思うのですが。頑張っていい成績を残してきた選手たちが気の毒です。

「これはおかしい」とSNSでも批判を浴びています。

なんとか、今からでもちゃんと説明していただき、落選を撤回してもらいたいところですが…

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聖隷クリストファー高校は、まだ甲子園に出場したことがありません。以前夏の県大会で優勝しましたが、コロナで夏の甲子園が中止になってしまいました。

今回こそ、という思いがあったのではないでしょうか。

頑張っている球児たちを落胆させるようなことはあってはならないと思います。

春のセンバツ出場校の決め方は?聖隷クリストファー落選の理由を考察まとめ

今回は、聖隷クリストファー高校がセンバツに出場できない件で、センバツの選考方法や選考基準が気になったので調べてみました。

結構曖昧というか、選考委員会の独断というか…

万人が納得いくような選考方法で選んでほしいですね。

それでは、最後までご覧いただき、ありがとうございました。

聖隷クリストファー高校を春のセンバツに出場させたい!高野連への抗議活動について